はいず 5 えらんど日記とTRPGとWCCFに三国志大戦のブログ
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N◎VAのはしりがき その8
会議室内には、3人の男性と3人の女性がいる。
千早重工後方処理課 課長 早川 美沙。 副課長 エリック・ウェイン。 課長補佐 日向 ひより。 第一班 班長 イェーガー。 第二班 班長 御堂 碧。 第三班 班長 ミューズ。 この六名だ。 「以上で本日の襲撃事件の報告となります」 そう告げるとひよりは、課長である美沙の方を見る。 早川 美沙が頷くとひよりは、着席する。 それを見届けて美沙が口を開く。 「これで後方処理課の拠点が今月に入り立て続けに三つ潰された。 この非常事態にどう対処すべきかというのが今回の会議の主題です」 三班 班長 ミューズが手を挙げた。 「まず予想される敵の情報が知りたい。 対処の方法はそれからでしょう」 「残念ながら襲撃犯の映像は何も残っていないわ。 襲撃の前後の十分間、拠点内の監視カメラはいうに及ばず半径一キロ以内のカメラは、全てハッキングを受けまっ白にされていた。 襲撃にあわせてEMPもしくは、半径一キロ以内のカメラ全てにハッキングををかけたとしか考えられないわ」 二班 班長の御堂 碧がミューズに言った。 「つまり情報収集にニューロの力は頼れないってことか 情報収集にも人員の派遣が必要ってわけかい」 やれやれという表情で一班 班長 イェーガーが言った。 「そうなるわね。出来る限りの協力はするけども過度の期待はしないで」 「殺害方法から考えられる犯人像は?」 ミューズが視線をエリックに向ける。 現場に行きまたカゲでもあるエリックならば何か気がつくはずだとミューズは思ったのだ。 「アマチュア、もしくはクルードな方法でしか仕事をできない馬鹿かのどちらかだ」 「根拠は?」 イェーガーが尋ねる。 エリックが手元にあるパネルを操作する。 スクリーンに襲撃事件の遺体、現場の映像が浮かび上がる。 「腕を力任せに引きちぎった傷。 頚動脈は噛み千切られている。 班員を掴み壁に叩きつけそれで殺せずさらにもう一度、強引に床にたたきつけてようやく止めを刺した血の跡。 さらに班員達は、全員、何らかの武器を持ち反撃の態勢に入っている。 襲撃犯は、奇襲、隠密ということを全く考えておらず正面から突っ込んでいる。 全てが力任せ。 アマチュアか馬鹿の仕業だ」 「しかしとんでもない馬鹿ですね。 裏社会の誰もが恐れる後方処理課の拠点を真正面から襲うなんて」 「頭のねじが三本ぐらい飛んでるサイバーサイコかもな。 イワサキあたりにバリバリにチューンナップされて捨てられた類の」 「可能性としては考えられます」 「となれば対処としてはこちらも班員を集めその馬鹿を見つけ出し葬るくらいですか」 ミューズの意見に美沙が首を振った。 「面白くないわね」 「と言うと?」 「我々を狙ってきてる相手にわざわざ班員を集めてやることがね。 敵にしてみれば一網打尽のチャンスじゃない?」 「そうかもしれませんが三班の精鋭を集めれば万が一でもそんな事態に陥ることはないでしょう。ご自身がその力を一番、知っていると思いますが」 声はなんら変わりないがミューズの言い方にはどこか棘があるものだった。 「確かにそうだけどこちらも無傷というわけにはいかないでしょう。 出来る限り被害は減らしたいわ」 美沙は、そう言うと場は静まりかえった。 確かにこれ以上の人的被害は避けねばならない。 また襲撃犯を探し葬るために人員を割くことにより他の企業の襲撃に対抗する力が低下することが予想された。 そして襲撃犯を葬っても得るものは何もない。 「あの~」 おずおずとひよりが手を挙げた。 5人の視線がひよりに集る。 「それでしたら外部のスタッフを集めて対処させるというのはどうでしょうか? これなら資金を出すだけで我が社から人員を割く必要もありませんし失敗しても被害をこうむることは極めて少ないはずです それでだめなら改めてこちらの人員を割けばいいですし。 ・・・と思うのですが如何でしょうか?」 最後は、自身なさげな声でひよりは言った。 美沙が班長三人を見回す。 三人とも頷く。美沙の意見に賛成のようだ。 「わかりました。今は、それが一番の方法のようね。 ひより。外部スタッフの召集から取りまとめはあなたに一任するわ」 「えっ・・・私がですか?」 「そう。あなたにこの件はあなたに任せる。そういうことよ。 あとエリック」 何だといいたげにエリックは、片眉をあげて見せた。 「あなたにもこの件の処理を任せます。 ひよりと共同で事に当たってください」 「つまり何かあったら責任は俺が取れと?」 「いいえ、責任は私が取ります。 今回、動かせる人員は極めて少ない。 ひよりにだけに任せるには正直、荷が重過ぎる気がします。 ですがあなたがいれば少なくとも戦力でこちらが劣ることはないでしょう」 くだらんといいたげにエリックは鼻を鳴らした。 「まぁ、いい。邪魔になるようなら斬り捨てるがいいな」 「ええ、そのあたりの判断は任せるわ」 「あのー、今、すごいことをさらりと流しませんでしたか?課長」 エリックは立ち上がると背を翻し会議室から出て行った。 「ひよりちゃん?」 「はい?」 美沙の問いかけにひよりは、首を傾げる。 「エリック、もう仕事にかかるつもりのようだけど?」 「エー!言った先から私、捨てられるじゃないですか!」 ひよりは、慌てて立ち上がりどたばたと会議室から出て行った。 スポンサーサイト
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